
― 長津田、淵野辺、そして和歌山 ―
「江雪左文字」は、長津田の初代領主である岡野房恒の父、
板部岡江雪斎が所有していた太刀です。
江雪斎から徳川家康へ、家康から息子の頼宣へと贈られ、
頼宣は「江雪左文字」を身につけて大坂の陣に臨みました。
この大坂の陣では、江雪斎の孫でのちに淵野辺領主となる
岡野英明が、お供として頼宣に付き従ったといいます。
また、英明の子の房明以降歴代は、頼宣を祖とする紀州徳川家
に出仕しました。
このように、「江雪左文字」に注目すると、長津田、淵野辺、
和歌山(紀州)を結ぶ不思議なつながりが浮かび上がってきます。
「江雪左文字」を所蔵するふくやま美術館(広島県)の元学芸員
として、2023年に特別展「名刀 江雪左文字―江雪斎、家康、
頼宣が愛した刀の物語―」を企画した経験から、「江雪左文字」
をめぐる人々の縁についてお話しします。
■ 日程
9/6(土)13:30~15:00(開場13:15~)
■ 対象
成人 先着50人
■ 講師
独立行政法人国立文化財機構
東京文化財研究所 文化財情報資料部
広領域研究室 研究員
月村 紀乃
■ 費用
200円
■ 受付・募集
7/31から電話・窓口受付
■ 備考
持ち物 筆記具、下敷き または バインダー
(会場には椅子のみ置きますので、必要な方はご持参をお願いいたします。)